社会生活技能
広汎性発達障害のなかでも特に、アスペルガー症候群(アスペルガー障害)や高機能自閉症があるお子さんたちのなかには、ご家庭ではご家族の理解と支援もあって、日常生活をうまくこなしていけるようになるお子さんも多くいらっしゃいます。しかし、それでも一歩社会、幼稚園や学校、地域社会に出ると、とたんに困難にぶつかってしまいます。『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』星和書店2004では、「社会生活技能を指導する上での基本原則」について以下のような原則とその例を挙げています。
原則「抽象的なことの具体化」
例
●ルールを示す。たとえば「会話を始めるときは、5秒間、アイ・コンタクトをする。
●複雑な行動を段階的に分析し、それぞれの段階を教えていく。たとえば、「会話は、始まりと、間、終わりから成り立つ」。
原則「変化を助ける」
例
●グループ活動の概要を、スケジュール表に順番づけて書いて示す。
●開始の討論、グループ活動、役割練習、おやつ休憩、楽しいおしゃべり、そしてお別れ、というように、毎回会合では、予測できる一定の活動を行う。
原則「動機付け」
例
●ひとりひとりの子どもに現実的な目標を設定する。
●目標を達成したらご褒美を与える。
原則「一般化」
●両親とセラピスト間のコミュニケーションと協力を図る。
●グループのメンバーに電話をかけておしゃべりをするなど、診察室以外の場でも可能な宿題を与える。

