共存症について
わが子には何か、同年代の他のお子さんたちとは違うところがある、そう感じてきながらも、ではその違うところとは何かというとよくわからない、そんなジレンマを抱えて日々を過ごしてきたご両親方にとって、診断はひとつの目標であり、かつまた新たな始まりともなります。
診断を下す専門家も、またそれを受け止めるご両親にとっても、簡潔な診断であればそれに越したことはないはずです。
しかし常にアスペルガー症候群や高機能自閉症という単独の診断ではおさまるとは限りませんし、実際、それが正確であるともいえないのです。
複数の精神症状を抱えている場合を「共存症」といいます。
このような混在する症状を治療しないままに放置しておくことは、お子さんの機能全体を悪化させる要因ともなります。
『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』星和書店2004では、アスペルガー症候群と高機能自閉症にしばしば併発する他の障害とその特徴を挙げています。
共存する診断とその特徴
●不安障害・・・過剰な心配。・恐怖のために特定の状況や対象を避ける。
●注意欠陥/多動性障害・・・不注意。・多動性。・衝動性。
●うつ病・・・悲しみや、いらいら。・以前は楽しんでいた活動に興味がなくなる。・食事と睡眠のパターンにおける変化。・疲労とエネルギー不足。・価値がない、希望がないという感情。・自殺観念または行動。
●トゥレット症候群・・・チック(突拍子もなくすばやく繰り返される動き、または音)。

